マツモトヨーコ 「冬の午後」シート¥42,000 中学生の頃から油絵を描き、美大に入学してからも絵画専攻だった私ですが、だんだんと体質的にはむしろ水彩、とりわけ紙を使った仕事の方が合っているようにおもえてきました。同じく紙を使って制作をするという共通性から版画の基礎を学んでみたところ、はまってしまったというわけです。
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吉原英里 Garden-小鳥 40万円 私にとって版画とは、表現を考える時の最初のフィルターであり、また、絵画表現における重要な素材の一つと考えています。私は、ラミネートと呼ぶオリジナルな版画技法を用いてきました。新聞、ティーバッグのラベル、エアメール、タバコのラベル等々の既成の印刷物を、版を刷る時に雁皮紙と版画用紙の間に挟み込む技法です。最初、版に絵を描く以外の物質感を求めて印刷物を挟んだり、ソフトグランドで実物の触覚を使ったりしていました。それが次第に、イメージの増殖に興味が湧き、版画の工程そのものをガラス絵に置き換えるなど、作品を様々変化させてきました。最近は、絵画と版画のコンビネーションによって視点の変化を生み出したり、躍動感ある作品構成を試みたいと思い、インスタレーション形式の作品も手掛けています。 「草上の昼食」¥31,500 |
「はじまりの風景」について
マツモトヨーコ作「家」。吉原英里作、3つのティーカップの作品「ルームサービス」。昔に購入した作品も展示しています。作られたのは共に1983年。はじめて版画を買って、家に飾るようになってから30年になります。 |
30年前が、ボクにとっての「家に飾れるアート作品」との出会いで、版画旅行のはじまりでした。 |